第3回 モラルサイエンス・コロキアムを開催

 令和3年2月17日、第3回モラルサイエンス・コロキアムをオンライン形式で開催。「企業におけるSDGsの最前線」をテーマに、50名の参加者が集いました。

 スピーカーに、藤野真也氏(麗澤大学助教/企業倫理)、山路祐一氏(株式会社フジクラ/サステナビリティ担当)、大塚祐一氏(道科研客員研究員・就実大学専任講師/企業と社会)を招き、道科研(道徳科学研究センター)の大野正英教授(麗澤大学教授/経済倫理)がコーディネーターを務めました。

 

左から、藤野氏、山路氏、大塚氏

 

 藤野氏は「SDGsの概要と実現に向けた進捗状況」と題して、SDGsのこれまでの達成状況について論じるとともに、人権概念に着目し、事例を挙げながら、SDGsとビジネスとの関係、リスクベースト・アプローチによる企業の責任・人権デューデリジェンスの必要

性と課題について論じられました。
 山路氏は「企業におけるSDGsの実践と課題」と題して、事業とSDGsとの関連性およびSDGsの活用について論じるとともに、企業間連携、政府の動き、実践の裏にある課題、モラロジーでみるSDGsなどについて、実務家の視点からSDGsの現状と課題について問題提起されました。

 大塚氏は「中小企業におけるSDGsの実践原理」と題して、まず、企業経営におけるSDGsとその関連概念であるCSR、CSV、ESGの関係を整理したうえで、中小企業のSDGsへの取り組み方について論じるとともに、人づくりの実践としてのSDGsの可能性について論じられました。

 参加者からはチャット機能を使っての質疑も数多く、熱心な議論が交わされました。

(文責:コロキアム・シンポジウム委員 アブドゥラシィティ アブドゥラティフ)