道徳教育コロキアムを開催(2/7)

 令和6年2月7日、道徳教育研究推進プロジェクトによる「道徳教育研究コロキアム」を対面とオンラインのハイブリッド形式にて開催しました。
「道徳教育と学校課題-チーム学校の構築-」をテーマに40名の参加がありました。

 基調報告者には、水野治久(大阪教育大学教授、麗澤大学客員教授)、指定討論者には、富岡栄(麗澤大学大学院教授)、鈴木明雄(麗澤大学大学院教授)の方々にご登壇いただきました。また企画、コーディネーターはプロジェクトリーダーである江島顕一(道科研主任研究員、麗澤大学准教授)が務めました。

 水野講師は、ご専門とされる学校心理学の見地から「チーム援助」の考えを紹介し、複数のチームで連携しながら子どもを支援する体制について述べられました。その際には援助計画を立案することや、複数のチームをコーディネートできる教員の存在の重要性についてもかたられました。また、学校課題への向き合い方・取り組み方に対して、その対応に追われる体制ではなく、仕掛けていく学校づくりを提案されました。

 

水野治久 教授

 富岡講師は、新しく改訂された「生徒指導提要」の内容を踏まえながら、生徒指導の観点から、チーム学校の構築について述べました。生徒指導の2軸3種4層構造を解説しながら、チーム対応を機能させていくには、組織化を図り、学校課題には組織で対応するという教員の意識の醸成が重要であると述べました。

 

富岡栄 教授

 鈴木講師は、学校経営とカリキュラム・マネジメントの視点から、チーム学校の構築について述べました。学校課題の改善、解決には、授業力を高めて、アクティブラーニングによる豊かな学びを提供し、子どもの自己学習力を育成することが大切であると述べました。

 

鈴木明雄 教授

 質疑応答では、フロアやオンラインからの質問を受け付け、それぞれの論者が応答しました。

 

質疑応答の様子

 複雑化、多様化しているといわれる学校課題には、教職員や専門スタッフ個々の対応だけではなく、チーム学校としての対応が不可欠です。様々な学校課題の解決、改善、予防に向けたチーム学校の作り方、進め方について多角的なあり方を議論したコロキアムとなりました。

(文責:道徳教育研究推進プロジェクトリーダー 江島顕一)