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 2月25日、今道友信・(英知大学大学院長・東京大学名誉教授)による公開講演会を開催

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2006年2月25日 Category : NEWS  公開講演会


現代社会におけるエコエティカの使命—「今道友信」

 道徳科学研究センターは、2月25日、モラロジー研究所に、哲学・美学・倫理学の権威、今道友信先生(英知大学大学院長・東京大学名誉教授)をお迎えして、公開講演会を開催。テーマは「現代社会におけるエコ・エティカの使命」、参加者は、約70名でした。  

 今道先生が提唱されている「エコ・エティカ」とは、「人類の生息圏の規模で考える倫理」ということで、「科学技術の連関から成る社会という新しい環境の中で、人間の直面するさまざまな新しい問題を含めて、人間の生き方を考え直そうとする新しい哲学の一部門」であり、その体系の中に「生命倫理学や医の倫理、政治倫理や環境倫理、技術倫理などを含む革新的な倫理学の体系」です。(今道友信『エコエティカ』講談社学術文庫、十七ページ)

 ご講演の要点は以下のとおりです。現代社会は文化(人権の確立など)の面でも文明(科学技術の進歩など)の面でも大変高度化しているが、古典的な徳目(正義・中庸・勇気・節制など)の衰退もあって、大量の「時をえぬ死」(餓死・事故死・戦死・公害死など)を生み出している。また、人間の生きる環境は、自然環境だけではなく、高度に発達した科学技術も環境になった。古典倫理の復興・再建が必要であるとともに、そのような新しい環境を視野に入れて新しい問題に対処する新しい倫理が必要である。たとえば、個人の貴重な時間に他者が情報機器を用いて割り込み、時間を空費させたりすることを問題にする「時間倫理」や、「対面倫理を越える情報空間での隣人愛」などの問題を取り上げる必要がある。人類の未来を見据え、持論を大変熱をこめて展開してくださいました。このご講演は、『モラロジー研究』58号(平成18年秋)に収録される予定です。




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